地域食の循環を形成する直営店の事業計画
- 幸一 上林
- 2月9日
- 読了時間: 3分
更新日:3月9日
プレイヤーの事業計画の作成
マルシェ、コモンキッチン、ガーデンレストランに関して、プレイヤーが事業計画の提案を受ける。各自の事業項目の提示、売上想定、経費、装備計画を提出してもらう。そこで事業の主体となる法人を選定する。各施設の連携を前提に売上計画の提案もあったが、各事業が顧客を獲得することに専念し、その上で連携事業計画を積み上げてもらうこととして、まずは各事業における顧客獲得と売上想定に基づく絵を定めてもらう。
この計画をもとに、10年間の事業項目の絞り込みとその販売推移を想定する。10年先を見越して、第一顧客からどのように顧客拡大を進めてゆくかの事業ビジョンを協議しながら、10年計画の販売計画を落とし込む。しかし、第一期において、顧客に複数の利用を一度に推進することは考えづらいので、一つづつその価値を発揮させ、利用を推進させるようにしてもらった。
10年の事業計画をもとに、家具備品などの初期装備計画の提示、3ヶ月の売上予定とその経費を提示してもらい、事業をスタートさせている。
事業ワークフローの作成
当初の3ヶ月計画を毎月回すと同時に、四半期毎に事業計画の調整を進めてゆく。そのための計画策定と売上経費の実績報告のワークフローを策定し、共用してもらう。
地域食の循環を形成する仕掛け
生産者が、こだわりの産物を並べるだけでは、地域の食の循環が形成されるわけではない。また、マルシェ出店する側から見ても、地域内とはいえ、決して遠くない距離をマルシェのために定期的に食品を運んでお店を開くことは、単なる売上以上の出店価値が重要で、その価値の生産を3食品系直営店で形成したいと考えている。生産者の商談の進捗が重要と考え、こだわりの産物の活かし方、その食材の実食体験など、直接その価値に触れられる機会を、来街者だけでなく、地域食材に関心をもつ全ての人に接点と設け、産物の付加価値拡大に関するメニューを充実させることが重要である。キッチン、ガーデンレストランがその役割を担い、様々なパーティやイベントの企画をバックアップしている。また。シェフでもありガーデナーでもあるガーデンを生かす料理体験を推進する先生に企画を推進してもらい、ガーデン参加型料理教室、ガーデニングと料理の体験イベントを推進している。
近接コミュニケーション型店舗
主力のターゲットを3Km圏の気軽に行ける、リピーターになりやすい店舗であることから、プロモーションコストや口コミ、地域SNSコミュニケーションが重要な役割となる。如何に密度の高いサービスやコンセプトがあることを、単に表面的で接触だけでなく、さまざまな形で、人の顔や声が届くサービスの構築を重視している。大ぶりなプロモーションでなく、顧客一人一人に直接接することができるプロモーションとコミュニケーションを積極的行う必要がある。
今後もプレイヤーの活動をアフターフォローして、できるサポートはしてゆきたいと考える。Ch.Plansの問題も含めて、プレーヤーと協議する場を続けるつもりである。

Spiral Kitchenの先生が、Marche出店・地域生産者から依頼をうけてレシピ開発した地鶏スープ。地鶏のガラのスープは、臭みが全くない「澄み渡る味」が、身体に溶け込むようです。とても素晴らしい仕上がりでした。何度もこの味のために作り直し料理人の技を感じられました。


